さまざまな仕事で他人と話すことがだいぶ好きになってしまったため、インタビューはとても楽しい。その人らしい何かが垣間見れると嬉しいし、こちらの力にもなる。でも、なんだか力加減がわからなくておかしな疲れ方をしてしまう。これが要するに「下手」ということなのだろう。

自分で発案したくせに、私はこの本ができたら、年老いてから懐かしむようなものになるなと思うとゾッとしてしまう。

ここのところ悲しいことばかり起きていて、好きな人たちと会えることだけが自分を生かしていると感じている。
何か作るのは相変わらず辛い。だいちゃんと話した時に自分が言い出した、文章を書いてないと好かれない、必要とされないみたいなテーマが、私に色々なものを捨てさせようとする。

この辛さをこそ書かなくちゃいけないのだろうなと思いながら作業している。
2022/03/11(金) 記事URL

Aが亡くなって10年だそうだ。そういえば、私は大体10年前に実家を出てひとりで暮らす家を探していて、外出中に父から連絡をもらったのだった。

人の死は埋まらない。こうやって思い返すとき、ドラゴンボールの戦闘シーンみたいに、お腹に大きな穴が空いたままのように思うことがある。その代わり自分にもともと空いていた穴は年々うやむやになっていくが、どちらにせよ穴とやっていくしかない。

私の元の穴をぼかすかたちで、彼らは彼らの方法で私を助けてくれる。私の勝手な思いではあるが。
2022/03/03(木) 記事URL