昼頃、予約していた歯科に行くが、混んでいるせいかなかなか順番が回ってこない。待合室でぼんやりしていたら、先生がわざわざ出てきて「遅くなっててごめんね、もうちょっと待ってね」とすまなそうな顔をして見せた。
他に用事はないので「大丈夫です」と答えたが、最近、もう一人の先生が産休に入ったから忙しいのだろうかと考える。結局、予約より二十分ほど押して私の治療が始まった。
先生は忙しそうな場合、焦りが全面的に出る。基本的に漢字は良いし腕もいいともうのだが、歯科助手のミスに厳しくなったり、せかせかした様子が目隠しのタオル越しに伝わってくると居心地が悪い。それでも治療は無事に終えて、駅ビルの本屋を覗き、家に帰って遅い昼食をとった。
ある申請のため書類を揃えている最中だが、問い合わせ先が当然のように平日の九時五時しか開いていないので、作業が止まっている。
金川晋吾さんの展示についていまだにぼんやりと考え続けている。ネットを漁るとインタビューや日記などが読めるから、情報が更新されていくせいだと思うが、今のところ私には「リベラルさを求める、あるいは大事にしようとするあまり、結局 れにがんじがらめになっている」ように見えるのだ。何が正しく、何が間違っているということもないと示しながら、どこか観るものがジャッジを求められているような印象がある。それは今の私にとっては少し窮屈な体験だ。
金川さんの悩む「寂しさ」は、多分一生付き合っていくもので、私の考えでは、それは性愛で埋まることはない。ただ、人間はそれを吐露したり、意見をもらったりする相手が必要なのだ。それが自分に近ければ近い相手であるほど、寂しさは和らぐ。
iPhoneのバッテリーがいよいよもたなくなってきており、交換か、本体を新しくする決断の日が迫っている気がする。
今使っている小さなサイズの後継が出たら考えたい。