ときどきうなされる。大抵は怖い夢を見て、悲鳴をあげて(その声を自分で聞いて)目覚める。それで初めて「うなされていたんだ」と気づく。
慌ててしがみついて息を整えて、そのまままた疲れて眠ってしまうのだが、どうやらそういう時は眠りが浅いらしくて、朝とても眠い。

自分がうなされていることは、目が覚めて心が落ち着いた瞬間に笑える。
「うなされてたのか笑」と思う。もっと砕けて書くとしたら「w」という感じだ。
翌朝、寝足りなくてずっとキテレツ大百科の例の睡眠不足の歌が思い出されているし、そうなると自分が昨夜追い詰められたその悪夢の芯には一体何があるのか探ろうという気もなくなってしまう。

一番最近の悪夢は、私の絵を買ったという、太っていて全身がイボだらけのおじさん(これは夢の中でうっすらと親指姫のヒキガエルの引用だと感じた)が私のいる場所(公共の場所、どこかの店内っぽかったが、それにしては人気がなく静かで、私しかいなかった)に突然入ってきて、絵を買ったのにセックスさせないという理由で、手に持っている私の絵(片手で持てるくらいのサイズで木製のシンプルな額に入っていた)で殴られるという内容だった。殴られそうな時点で悲鳴をあげて目を覚ましたので、痛みや衝撃はまったくなかったし、私はそもそも絵を描いて売ったりしていないのだが、なんとなく身勝手な年配の男性に嫌な目に遭わされるという印象があるのだろう。
2023/10/29(日) 記事URL