夏とつい先日と、二回、常盤治さんに写真を撮っていただいた。

写真を撮るのは大好きだけれど、自分が撮られるのは苦手だ。しかし、年齢を重ねるに連れてだいぶな自意識も薄くなってきたし、「人に写真を撮らせてほしいなんてそうそう言ってもらえないものだよ」という夫の意見にも心が動かされ、撮ってもらうことにしたのだ。

写真のモデルはとても難しい。被写体としておもしろくありたいと思っても、まったく方法がわからない。それに、きっと写真を撮る人によって、どういうおもしろさを求めているのかが全然違う。

お化粧ひとつとっても、常盤さんに施していただいた顔が薄くて、つまり私の薄めの丸い顔が本当に白くぼんやりしており、それだけで不安になってしまう。

ただ、今回の撮影中、常盤さんが「自分が最近思っていることに集中してください」という主旨のことを仰ってから、ちょっと気楽になった。なるほど、と思って素直にそうした。なんとなく、自分が写真が苦手ということから気持ちが逸れた。

とはいえ、やっぱり白い丸顔はぼんやりしていると思う。

2017/11/16(木) 記事URL
自分がかなり能天気に、物語の力や美しさ(無論、自分の書いたものに限らず)を信じていたのは、たぶん運がよかったのだろう。

去年、その物語への絶対的な信用がなくなってしまい、もう書くのをやめるのかなと思った。しかし、自分以外の人間が物語に依然として強く信じている姿を見聞きして、一応、持ち直したのだった。でも、まだ納得はしていない。

自分を納得させるのが一番骨が折れる。
何が引っかかっているのかよく考えて整理して、その引っかかり含めて、問題を遠くからじっと見る。
常に、世界はここにだけあるわけじゃないと自覚することが大事だ。

私はあまり器用じゃないので、自分が遠回りをすることを知っている。
それに付き合ってくれる人たちが周囲にいてよかった。
2017/11/13(月) 記事URL