人前に出るのは苦手です。その上、私が中心になってお話をするなんて無理です。本来、無理なんです。
会場でも言いましたが、私のことをよく知ってくださっている方なら、「なんでトークイベントなんてやるのよ?」と思ったに違いありません。その通りです。私も「なんでかな??」と思っていたし、ご協力いただいたカドカワエンターブレインの清水さんも「なんでよ」と内心ものすごく思っていたと思います。それでも、とにかく関わってくださった方々、ご来場くださった方々、来られなかったけれどあらゆる方法で気持ちを伝えてくださった方々の優しさと真面目さで、大きなトラブルもなく無事に終了できたことには本当に感謝しています。
イベント後、私と清水さんが本気の無口に陥り(特に私が)ワインを啜る虫のようになっていたのが印象的でした。

とにかく何か、これまでとは全然違うことをすべきだと考えたこと。本をもっと手に取ってもらおうと考えたこと。ほかにも、もっともっと個人的な理由やタイミングが重なり合って始まったイベントの企画でした。
イベント当日まで、私の人との関係の仕方がだんだんはっきり見えてきて恥ずかしい気分になったり、思わぬ人が会いに来てくださることになったり、来られない方に丁寧なメッセージをいただいてちょっと涙が出たり、確かに新しいなにかを見ることができたと思います。
ご来場くださった方も楽しかったといいんだけど…。

企画・運営をしていただいたプロジェクト・ルナの稲村さんは大変だったと思います。
私はうまくお喋りできないし、特に芸もないし(歌が歌えるとか楽器が弾けるとか、そういうことができたらどんなにいいだろうとときどき思いました)わがままです。たいていはぼーっと話を聞いているか笑ってるか、口を開けばだいたい「ヤダ」です。そんな中で組み立てられたあの構成…おかげで私は「最終的に反省しない」という目標を達成することができました。反省していません。

一日目と銘打ってはおりますが、二日目以降が企画されるかどうかは未定です。でもイベントをやりますというときには、また何かちゃんと理由やタイミングが重なるんじゃないかなと思っています。そのときはまたよろしくお願いします。
皆さま、本当にありがとうございました。

真夜中の人形使い はなればなれになる夜に
真夜中の人形使い はなればなれになる夜に
  • 出版日 - 2016-03-31
  • 出版社 - KADOKAWA/エンターブレイン
  • 著者 - 高橋 慶
  • 形式 - 単行本
  • 価格 - ¥ 1,080
2016/05/22(日) 記事URL